頭皮の乾燥は、薄毛の原因の一つであることはご存知ですか?
頭皮は乾燥すると、フケや痒みなどのトラブルが発生しやすくなるだけでなく、髪の毛の成長に必要な栄養素が行き届かなくなり、薄毛へと繋がってしまいます。
この記事では、乾燥する頭皮と薄毛の関係について詳しく解説し、頭皮乾燥を防ぎ、薄毛対策を行うための方法をご紹介します。
頭皮が乾燥するとバリア機能が低下し、外部刺激を受けやすくなります。
その結果、フケや痒み、炎症などのトラブルが起こりやすくなり、毛根のダメージに繋がります。
毛根がダメージを受けると、髪の毛が細くなったり抜けやすくなったりするため、薄毛になる可能性があるのです。
では、なぜ頭皮は乾燥するのでしょうか。
頭皮が乾燥する原因はいくつかありますが、主なものは以下の通りです。
空気の乾燥は、頭皮から水分を奪う大きな原因の一つです。特に冬場は、暖房の使用により室内の湿度が下がり、頭皮の乾燥が進行しやすくなります。また、夏場のエアコンの使用も、室内の湿度を下げ、頭皮の乾燥を引き起こす可能性があります。乾燥した環境に長時間いると頭皮の水分が徐々に失われるため、頭皮のかゆみや炎症、フケの増加などの症状が現れる
シャンプーの使用頻度が高すぎたり、強くこすり洗いをしたりすると、頭皮の乾燥を引き起こす原因となります。頭皮には、皮脂腺から分泌される皮脂が存在し、頭皮の水分を保持してくれます。しかし、シャンプーにより、この皮脂が過剰に洗い流されると、頭皮の水分バランスが崩れ乾燥が進行ししてしまうのです。また、シャンプーの際に爪を立てて強くこすることで、頭皮に微細な傷がつき、バリア機能が低下することもあります。
高温のドライヤーを頭皮に近づけて使用すると、頭皮の乾燥を悪化させてしまいます。ドライヤーから出る熱風が、頭皮の水分を奪い、乾燥を加速させるのです。特に、長時間ドライヤーを使用することや、高温設定での使用は頭皮への負担が大きくなります。また、ドライヤーの熱により、頭皮の細胞にダメージが蓄積し、バリア機能が低下することもあります。最初にタオルドライをしてドライヤーで乾かす時間を短縮するようにしましょう。ドライヤーは15〜20cm離して、温風と冷風を交互に使用すると頭皮へのダメージを軽減できます。
加齢やストレス、運動不足などにより、頭皮の血流が滞ると、毛包に必要な酸素や栄養が十分に届かなくなります。その結果、毛包の機能が低下し、髪の成長サイクルが乱れ、抜け毛や薄毛につながる可能性があります。また、血行不良により、老廃物の排出が滞ると、毛穴の詰まりや炎症が起こりやすくなり、頭皮の乾燥がさらに悪化することもあります。運動や禁煙、頭皮マッサージなどをして、血行を促進させましょう。
頭皮の健康に大きな影響を与えるのは、UV-Aと呼ばれる波長の長い紫外線です。UV-Aは、髪の成長に関与する毛球内の毛母細胞にまで到達し、髪の正常な成長を妨げることで、抜け毛や薄毛の一因となると考えられています。
夏場は多量の汗をかくため、頭皮の細菌叢にも変化が生じ、かゆみが引き起こされやすい状態になります。外出時は帽子を被ったり、日傘をさしたりして、頭皮を紫外線から
ストレスを受けると、自律神経のバランスが乱れ、ホルモン分泌に影響を与えます。特に、ストレスホルモンであるコルチゾールが過剰に分泌されると、皮脂腺の機能が低下し、頭皮の皮脂生成が減少します。その結果、頭皮の水分バランスが崩れ、乾燥が進行します。また、ストレスによって、頭皮の血行が悪化し、毛包への栄養供給が減少することもあります。
頭皮が乾燥しているときは、以下のような症状が現れます。
・フケ
・赤み、湿疹
・かゆみ
・つっぱり
・かさぶた
これらの症状に当てはまる場合は、頭皮が乾燥している可能性があります。健康な頭皮は、十分な水分が含まれているため弾力がありますが、乾燥した頭皮は弾力が少なくなり、つっぱりや硬さを感じるようになります。
特に、フケ、かゆみ、赤みは、何らかの肌トラブルが起きている印です。頭皮の状態に注意しながら、早めにケアを行い、乾燥を防ぎましょう。もし、頭皮乾燥がひどい場合や、薄毛が気になる場合は、早めに皮膚科やクリニックを受診することをおすすめします。
フケとは、頭皮の表面にある古い角質細胞が剥がれ落ちたものです。通常は目に見えないほど小さいものですが、角質細胞の剥離が大きくなると目に見える大きさのフケとなります。フケ自体は生理現象ですが、目に見えるほど大きなフケが多量に出る場合、頭皮トラブルが疑われます。また、脂漏性皮膚炎などの病気が原因でフケが発生することもありますので注意が必要です。
頭皮環境が悪化すると、赤み(紅斑)が現れることがあります。この赤みは頭皮トラブルで最も多く見られ、さらに症状が悪化すると、湿疹ができるようになります。湿疹は皮膚の表面に起こる炎症で、頭皮にブツブツができたり強いかゆみを伴います。赤みや湿疹は自覚症状がないことも多いですが、放置すると頭皮環境の悪化が進む可能性があるため、注意が必要です。
頭皮乾燥は、単独で薄毛を引き起こすわけではありませんが、他の薄毛の原因と相乗的に作用し、薄毛を進行させる可能性が高いと言われています。
頭皮乾燥がどのように薄毛へと繋がるのか、詳しく解説していきます。
頭皮は、皮膚の中でも特に薄くデリケートな部分です。健康な頭皮は、皮脂膜と呼ばれる皮脂と汗が混ざった膜で覆われており、外部からの刺激や乾燥から守られています。しかし、頭皮が乾燥すると、皮脂膜が薄くなり、バリア機能が低下します。
バリア機能が低下すると、紫外線や摩擦などの外部刺激が頭皮に直接届きやすくなり、頭皮の炎症を引き起こしやすくなるのです。
頭皮の炎症は、毛根に悪影響を及ぼします。炎症が長期間続くと、毛根周囲の血管が収縮し、毛根への栄養供給が阻害されます。
これらのダメージが蓄積すると、毛根が弱くなり、髪の毛が細くなったり、抜けやすくなったりするようになります。
毛周期とは、髪の毛が生え、成長し、抜け落ちるまでのサイクルです。頭皮乾燥による炎症は、この毛周期にも悪影響を及ぼします。
毛周期には、成長期・退行期・休止期の3つの段階があります。健康な頭皮であれば、ほとんどの髪の毛は成長期に太く長く成長します。しかし、頭皮が乾燥し、炎症が起こると、成長期の髪の毛が短くなり、退行期や休止期に移行しやすくなるのです。その結果、細く弱々しい髪の毛となり、薄毛へと繋がっていきます。
頭皮の乾燥は、かゆみを引き起こし、私たちは無意識のうちに頭皮をかきむしってしまいがちです。このかきむしる行為は、頭皮に物理的なダメージを与え、炎症を悪化させ、毛根にもダメージを及ぼします。その結果、薄毛が進行しやすくなるのです。
しかし、物理的なダメージは、かきむしる行為だけではありません。乾燥した頭皮に対して、ブラッシングを強い力で行ったり、刺激の強いシャンプーを使用したりすることも、頭皮や毛根へのダメージにつながります。
また、カラーリングやパーマなどの化学的な処理は、頭皮の乾燥を助長し、毛髪を傷めます。繰り返しのカラーリングは、毛髪のタンパク質を損傷させ、髪を脆弱にします。そして、傷んだ毛髪は、折れやすく、抜けやすくなります。
頭皮乾燥を防ぐためには、頭皮に合ったシャンプーを選ぶことが大切です。効果的なシャンプーの選び方と使用方法について、詳しく解説していきます。
まず、自分の頭皮に合ったシャンプーを選ぶことが重要です。頭皮には、乾燥肌、脂性肌、敏感肌など様々なタイプがあります。乾燥肌の方は、洗浄力がマイルドで、保湿成分が配合されたシャンプーを選びましょう。脂性肌の方は、洗浄力が強めのシャンプーで、皮脂をしっかりと洗い流せるものを選びましょう。もし、皮脂が落ちすぎたと感じたら、1回に使うシャンプーを少量にしたり洗い方を工夫するといいでしょう。敏感肌の方は、無香料、無着色、低刺激性のシャンプーがおすすめです。
乾燥肌や頭皮が乾燥しやすい人は、保湿成分が配合されたシャンプーを選ぶことをおすすめします。保湿成分は、頭皮を潤し乾燥を防ぐことで、フケやかゆみなどの頭皮トラブルを防ぐことができます。また、頭皮が乾燥すると、髪の毛も乾燥しやすくなり、パサつきや枝毛の原因になります。保湿成分が配合されたシャンプーは、髪の毛を柔らかくし、扱いやすくすることができるのも特徴です。
近年、ノンシリコンシャンプーが人気を集めています。シリコンは、髪の毛を滑らかにする効果がありますが、シャンプーの洗い残しによって毛穴詰まりや抜け毛が起こる可能性があります。ノンシリコンシャンプーは、シリコンが含まれていない分、頭皮に負担をかけずにさっぱりとした仕上がりにすることができます。人によっては、髪の毛にきしみや指通りの悪さを感じる場合もあるため、選択肢の1つとして考えておくといいでしょう。
・頭皮への負担が少ない
・髪本来のハリ、コシが出る
・ボリュームが出やすい
シリコンが頭皮に蓄積する心配がなく、頭皮の炎症やニキビなどのトラブルを防ぐことができます。また、シリコンによるコーティングがないため、髪本来のハリ・コシを感じることができ、髪がふんわりと軽くなり、ボリュームが出やすくなります。
・キシミを感じる
・指通りが悪い
・熱、摩擦ダメージに弱い
シリコンによるコーティングがないため、シャンプー後やドライヤー後などにキシミを感じやすくなります。指通りが悪くなり、髪を梳かすのが難しくなる場合もあります。シリコンシャンプーに比べ、洗いあがりがサッパリとしているため、頭皮の乾燥が酷い場合は様子を見ながら使用することをおすすめします。
保湿成分が配合されたものを選ぶことで、頭皮の乾燥を防ぐこともできます。
1.髪をぬるま湯で十分に濡らす。
2.シャンプーを適量手に取り、泡立てる。
3.泡立てたシャンプーを頭皮全体に優しく揉み込む。
4.ぬるま湯でしっかりとすすぎ洗いをする。
5.トリートメントやコンディショナーを使用する。
シャンプーは、地肌に直接つける前に手のひらで泡立て、指の腹で優しく揉むように洗いましょう。爪を立てて力強く洗うと頭皮が傷つき、炎症を引き起こしたり、シャンプーやコンディショナー、スタイリング剤の刺激で頭皮環境が悪化することがあります。
シャンプー後は、しっかりすすがないと頭皮にシャンプーや汚れが残り、乾燥や環境の悪化につながるため、数分間かけて十分に洗い流すことが重要です。髪をすすぐ際には、熱湯ではなく36度〜38度程度のぬるま湯を使用しましょう。
シャンプー以外にも、自宅でできる頭皮ケアはたくさんあります。ここでは、シャンプー以外でできる頭皮ケアのコツをいくつかご紹介します。
頭皮マッサージは、血行促進、皮脂分泌調整、老廃物除去などの効果があります。指の腹を使って、頭皮をゆっくりと揉みほぐしましょう。
1.指の腹を使って、頭皮全体をゆっくりと揉みほぐす。
2.頭頂部から後頭部に向かって、円を描くようにマッサージする。
3.側頭部も忘れずにマッサージする。
4.マッサージは、毎日5分程度行う。
頭皮マッサージは、指の腹を使って優しく行います。爪を立てたり、強い力で押し付けたりすることは避けましょう。円を描くように頭皮に指の腹を当て、円を描くようにマッサージします。一ヶ所につき5〜10回程度、時計回りと反時計回りの両方向で行います。全体をくまなく頭皮全体をくまなくマッサージするようにします。おでこから後頭部、こめかみから頭頂部まで、隅々までマッサージしましょう。ゆっくりとしたペースでゆっくりとしたペースでマッサージを行うことが大切です。急いだり、強い力を加えたりせず、リラックスしながら行いましょう。
頭皮マッサージを毎日の習慣として取り入れることをおすすめします。シャンプー時や、入浴後、テレビを見ながらなど、自分のライフスタイルに合わせて行いましょう。
頭皮マッサージを継続的に行うことで、頭皮の乾燥が改善され、フケや痒みが減少します。また、血行が促進されることで、毛根に栄養が行き渡り、健康的な髪の成長が期待できます。
乾燥した空気は、頭皮の水分を奪い、乾燥や痒み、フケなどの頭皮トラブルを引き起こします。そこでおすすめなのが、加湿器です。加湿器を使うことで、部屋の湿度を適切に保ち、頭皮の乾燥を防ぐことができます。加湿器は、対応できる部屋の広さがそれぞれ異なります。部屋の広さに合わない加湿器を選ぶと、十分な加湿効果が得られない可能性があるため、購入前にしっかり調べましょう。加湿器を置く場所がない場合は、部屋に湯を張ったコップやバケツをいくつか置くだけでも湿度が上がります。 ただし、湿度が上がりすぎる心配もあるため、できるだけ調節機能のついた加湿器を使いましょう。
頭皮の乾燥を改善するには、日々の生活習慣を見直すことが重要です。バランスの取れた食事、十分な睡眠、適度な運動、ストレス管理などに注意を払い、頭皮に優しい生活を心がけましょう。また、紫外線対策や喫煙の制限、適切な水分補給なども、頭皮の健康維持に役立ちます。これらの習慣を継続的に実践することで、頭皮の乾燥を改善し、健やかな髪の成長を促すことができます。
私たちの体は、約60%が水分で構成されています。頭皮も例外ではなく、水分が不足すると乾燥しやすくなります。頭皮は顔や腕などの皮膚と比べて、皮脂分泌量が多く、水分が蒸発しやすいという特徴があります。特に冬場は空気の乾燥だけでなく、暖房による室内の乾燥も加わって、頭皮の水分が奪われやすくなります。積極的に水分を摂取するようにしましょう。水分補給は、コップ1杯の水を一気に飲むのではなく、こまめに少量ずつ摂取することが大切です。目安としては、1日に1.5~2リットルの水を飲むようにしましょう。
頭皮乾燥を防ぐには、まず乾燥の原因となるNG行動を避けることが大切です。 以下では、頭皮が乾燥する6つのNG行動と、具体的な対策方法をご紹介します。
熱いお湯は、頭皮の皮脂を必要以上に洗い流してしまいます。皮脂は頭皮を乾燥から守るバリア機能の役割を果たすため、洗い流してしまうと乾燥しやすくなります。
36~38℃前後のぬるま湯でシャンプーしましょう。
ドライヤーの熱風を近距離から長時間当てることも、頭皮の水分を蒸発させ、乾燥を悪化させる要因になります。
ドライヤーは、頭皮から20cm程度離して使用しましょう。また、温風と冷風を交互に使うことで、熱によるダメージを抑えることができます。
濡れたままで放置すると、頭皮の常在菌が増えて炎症を引き起こし、結果的に頭皮が乾燥する可能性があります。
シャンプー後は、必ずドライヤーでしっかりと髪の毛を乾かしましょう。ドライヤー前にタオルドライをすれば、熱風を当てる時間を短縮することができます。
冷暖房の使用は、部屋の湿度を下げる原因となります。空気中の水分が奪われることで、頭皮の乾燥が悪化してしまうのです。そのため、冷暖房が効いた室内に長時間いることは避けるようにしましょう。
また、乾燥を防ぐためには、加湿器を使って部屋の湿度を適切に調節することが有効です。加湿器を使用することで、空気中の水分量を増やし、頭皮の乾燥を防ぐことができます。
冷暖房を使用する際は、こまめに換気を行い、加湿器を併用するなどして、頭皮の乾燥対策を行うことが大切です。
紫外線は、頭皮を乾燥させるだけでなく、炎症や老化の原因にもなります。日差しの強い屋外では、帽子や日傘を使って頭皮を保護するようにしましょう。
シャンプーやドライヤー以外にも、ライフスタイルを見直すことで、頭皮の乾燥を防ぎ、健康な頭皮を保つことができます。
睡眠不足は、頭皮の血行不良を引き起こし、頭皮環境を悪化させます。質の高い睡眠をとることで、頭皮への血流が促進され、頭皮に栄養や酸素が行き渡りやすくなります。 1日6~8時間程度の睡眠時間を確保しましょう。
運動は、血行を促進し、頭皮に栄養や酸素を供給する効果があります。また、ストレス解消にも効果があるため、頭皮環境の改善にも役立ちます。ウォーキングやジョギング、水泳などの有酸素運動を週に3~4回、30分程度行いましょう。
栄養バランスの偏った食生活は、頭皮の健康を損ないます。頭皮の健康を維持するためには、ビタミンやミネラル、たんぱく質などの栄養素をバランス良く摂取することが大切です。
喫煙や飲酒は、頭皮の血行不良を引き起こし、頭皮環境を悪化させます。頭皮の健康を守るためには、禁煙・禁酒を心がけましょう。いきなり、全てを止めるのは無理でも、少しずつ量を減らしていくと続けやすいです。
ストレスは、頭皮の血行不良を引き起こし、頭皮環境を悪化させます。ストレス解消法を見つけて、適度にストレスを発散しましょう。
頭皮の乾燥は、抜け毛や薄毛の原因の一つと考えられています。乾燥した頭皮はバリア機能が低下し、外部刺激を受けやすくなります。また、血行不良を引き起こし、頭皮に栄養が行き渡らなくなることも原因となります。
しかし、乾燥だけが薄毛の原因ではありません。男性型脱毛症(AGA)など、頭皮の乾燥以外にも薄毛の原因となる病気がある可能性があります。乾燥とAGAは直接的には関係していませんが、頭皮環境が悪いのは事実。薄毛は、放置すれば進行する可能性があるため、少しでも薄毛が気になったら、早めに医療機関を受診することをおすすめします。
親和クリニックの無料カウンセリングでは、医師が頭皮の状態や抜け毛の原因を診察し、お一人おひとりに最適な治療プランをご提案いたします。まずは相談だけでも受けてみてはいかがでしょうか。
頭皮の乾燥は薄毛や抜け毛の原因のひとつといわれています。当院のカウンセリングでは、医師が頭皮の状態や抜け毛の原因を診断し適切な治療法をご提案しています。