インタビュー
親和クリニック名古屋院を代表する福島院長は、これまでに外科医として内分泌や甲状腺などの専門分野で活躍し、大学病院の医療安全管理部にも在籍経験があり。その豊富な経験を生かし、現在では当クリニックにて薄毛治療の分野に注力されています。当院スタッフはもちろん、患者さまからも絶大な信頼を得ている福島院長に、薄毛治療に対する考え方についてインタビュー。AGA治療における医療の在り方や治療方針、名古屋院の特徴や患者さまへの想いなどについて語っていただきました。
患者さまが情報の海におぼれないように、羅針盤になるのも務め。
ー親和クリニックにおける薄毛治療の意義とは何だと思われますか?
- WHO(世界保健機関)で定める健康の定義は、「肉体的、精神的、社会的に満足できる状態」とされています。単に病気にならないようにする、ということではないのです。
- 通常の医療は主に肉体的なところに貢献していますが、薄毛治療は社会的、精神的な部分に大きく関わるものだと思います。髪が生えるというのは肉体的な変化ですが、それによって精神的な変化が生じ、社会的な活動も盛んになった結果、さらに肉体にも良い変化がもたらされる…このポジティブなサイクルへの誘起こそが薄毛治療の意義といえるでしょう。
- 最近は、薄毛治療を『医療』としてきちんと扱った情報とそうでない情報、いわゆる民間療法や自己流での対処など、いろいろな情報が簡単に手に入る時代。だからこそ、患者さまが間違った情報の海におぼれないよう、海を渡るための羅針盤、あるいは灯台の役割をするのも医療者の務めだと思っています。
ー実際、“情報の海におぼれている方”は多いのでしょうか?
- そうですね。「大事なお金と時間を無駄に使ってしまったな」と感じる方は少なくありません。無駄な回り道をさせないためにも、正しい情報の発信は私たちにとって重要な役割のひとつ。治療においては、患者さまのボディイメージに近づけていくという揺るぎない使命がありますが、それより前の段階で、患者さまに対してできることがあると感じています。
- 薄毛の手術をするにしても、抜け毛予防対策にしても、適切な医療を早いうちから取り入れた方が、その結果に10年後、20年後に違いが出てきます。例えば、投薬で抜け毛が防げれば、全体的に薄毛になってから手術をするよりもはるかに効果が出やすい。長い目で見ると、費用対効果としては早くクリニックに相談することをおすすめします。
「技術力」は当たり前。そのうえで大切なのは患者さまの「心のケア」。
ー親和クリニック名古屋院の特徴を教えてください。
- 当院の強みは、スタッフ全員が同じ方向へ向かって力を合わせながら取り組んでいることです。いわゆるチーム医療ですね。
- チーム医療に大切なポイントとなるのが「医療安全管理の徹底」です。患者さまの多くは手術に不安を抱いていますし、スタッフの動揺や不安を敏感に感じとるものです。 医師をはじめ受付を含むすべてのスタッフが迷いなく患者さまと向き合うために、常に知識と意識をアップデートしています。安全な医療を提供するため、当院では国内外の最新情報の共有も欠かせません。
- もうひとつのポイントは、「患者さまの情報の共有」ですね。医師、看護師、カウンセラーがそれぞれ患者さまとお話しする際に、「医者には言いづらいけれど、カウンセラーには言える」とか、女性の患者さまでしたら、「女性の看護師には話しやすい」といったことがありますよね。各々、患者さまからお話いただいた情報を集約して共有することで、より良い医療を提供することができます。この連携こそが、親和クリニック名古屋院の大きな特徴だと思っています。
ー先生自身が患者さまと向き合うときに最も大切にしていることは何ですか?
- 自毛植毛の手術において技術は大事です。もちろん親和クリニックでは丁寧で上手な手術、素早い手術はできて当たり前。そのうえで、最初にお話しした健康の定義でいうところの「精神的、社会的に良くありたい」という患者さまの要求に応えることが大切だと考えています。
- クリニックの門を叩くにはそれなりの理由があり、それぞれ違いますから、患者さまの思いのたけを全部出してもらうことを心がけています。例えば、若い患者さまの話を聞くと、ほとんどの方に友達に薄毛をからかわれた経験があってトラウマを抱えています。こうした部分が理解できないと、治療において正確なアプローチはできません。杓子定規に「はい、これは、こうね」とはいかないのです。それは医療全般にいえることですが、とくに自毛植毛の手術を受けに来られる患者さまに対してはこうした「デリケートな心のケア」も大切です。
男女問わず、悩みあるところに「結果」を。
ー親和クリニックの良さ、独自の自毛植毛の利点について教えてください。
- まず、私たちは「すべての答えは患者さまの中にあり、日常の診療の中にある」と考えています。患者さまと向き合う中で課題を見つけ、それに応えていく姿勢こそが親和クリニックの良さだと思っています。
- 診療のベースになっているのはメスを使わない「MIRAI法」ですが、患者さまにはいろいろなご要望があって、1つの治療だけで満たすことはできません。例えば、後頭部を刈り上げない「NC-MIRAI法」はコスメティックに優れています。一方で、患者さまによってはコストがネックになることも。そこを少しでも解消できないかと考えた結果、自毛で隠れる部分は刈り上げ、隠れない部分は「NC-MIRAI法」で行う「United MIRAI法」が生まれました。
- どの療法も足し算の手術、つまり、複数回手術できるのが利点ですね。切る手術ではなかなかそうはいきませんから。また、自毛植毛はやればやるほど確実に効果が出ますので、患者さまの満足度は非常に高いと思います。
ーやはり「結果」が気になるところですが、生着率を高めるための工夫はあるのでしょうか?
- 取り出したグラフト(毛髪株)をなるべく早く体内に戻すというのが成果の大きな要因としてあります。つまり、手術時間を短くすることですね。
- また、人間の身体、とくにむき出しになった組織は乾燥に弱いので、手術中は保湿を大事にしています。他にも、取り出したグラフトの保存液はどんなタイプがいいか、保存する温度や環境はどうすべきかなど、グラフトの生着率につながるすべてに工夫を凝らしています。
ー最近は女性の患者さまも増えていると伺います。名古屋院ではいかがですか?
- はい、名古屋院でも女性の患者さまは全体の20%ほどの割合を占めています。女性の患者さまの場合、女性特有の内的疾患による薄毛症状であることも多く見うけられますね。場合によっては薄毛の治療ではなく、もとの病気の治療を優先していただくこともありますよ。私は薄毛治療に携わる前は、外科医として内分泌や甲状腺などの専門的な医療に携わっていましたので、診察やカウンセリングの中で患者さまの背後にある病を発見することもしばしばあります。「薄毛」という部分的な治療のみならず、別の疾患を診断できる技量も、今後の薄毛治療には求められていくかもしれませんね。
目指しているのは、気軽に立ち寄れる“髪のよろず相談所”。
ー医師を目指したきっかけ、自毛植毛という分野に進んだ経緯を教えてください。
- 医師になろうと思ったのは非常に単純で、子供の頃に手術を受けたことがきっかけです。そのときから「自分は外科医になる!」って周りに宣言していたので、後に引けなくなってしまいました(笑)。
- 自毛植毛の分野に飛び込んだのは、音田正光総院長、滝田賢一大阪院院長よりお誘いを受けたからです。お二人とは大学でも、もともと在籍していた外科の医局でも同門で、旧知の間柄だったこともあり、前々からお話はいただいていたのです。
- 音田総院長の植毛手術を実際に見たときは、純粋に「すごい!」と思って興味を持ちました。外科医は単純なところがあって、他の人ができて自分ができないと悔しいんですよ(笑)。
ー最後に、読者へ向けてメッセージをお願いします。
- 私たちは医療機関として安全・安心な手術を行うだけでなく、薄毛治療の正しい情報をきちんと患者さまにお知らせしていきます。無数の情報があふれている今、その情報の海におぼれないためにも、ぜひ一度足を運んでください。それがあなたのお悩みを解消する第一歩です。「手術するまで帰さない」などということはありませんので安心してくださいね(笑)
- “髪のよろず相談所”だと思って、いつでも気軽にご相談ください。